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3652:伊坂幸太郎 [Book]

たしかデッカードってのは、10年のことだったと思う。
で、センチュリーは100年ね。
どうしてそんな単位のことを知っているかというと、これまたよくわかんないんだけど、映画、ブレード・ランナーの主人公の名前がデッカードで、この名前には10年に関係するなにかがあったと以前どこかで目にした。
それ以来、10年てのはデッカードなんだなと記憶した。

それで、この伊坂幸太郎の3652を手にした時に、あ、これは10年+2日の数で、+2ってのはうるう年のことだろうと思ったら、どんぴしゃだった。
しかも、デッカードってのは10年のことだよと書いてあって、花丸級の大正解だった。
だからって、何もないんだけど、花丸がうれしかったことを伝えたかった。
まぁ、デカローグって単語もあるので、デカは10の単位のことなんだろうね(まだ、言ってる)。
デカローグといえば、キシェロフスキのTVシリーズで「○○に関する短いフィルム」てのが10作あって、のちに映画化されて、日本でも公開された。
有名なのは「殺人に関する短いフィルム」と「愛に関する短いフィルム」
のふたつで、「愛に関する短いフィルム」はTV版と映画版では結末が違っていた。
僕個人の意見としては映画版のほうが好きだったな。
なんてことを考えていたら、伊坂氏もこの本の中でこの映画のことをちょっとだけ書いていた。
キシェロフスキは僕の大好きな監督で、トリコロール(3部作)も前作見たな。
ま、いーや。

さてさて、伊坂氏の3652なんだけど、これはエッセイ集。
エッセイ集は、すんなり読んで、ハイおしまいができるので、長文を読むのがしんどい時に手にする。
今回は、伊坂氏のエッセイなのでもうふわふわに読みやすいんだろうなと思ったら、ほぼそのとおり。
しかも、彼の好きな作家の話もあるので、メモして後で読むことにした。
でも、ただふわふわなだけではなくて、欄外に書かれた注釈を読むのがまた楽しくて、ページを行ったり来たりしながら読んだ。
書かれているのが短いエッセイなので、その感想を書いてると本文よりも長くなったりしても困るので、内容については何も書かないけれど、彼の人柄のよく出たエッセイだなと思った。
初めて読んだ彼の作品は忘れてしまったんだけど、彼の書いたあとがきがとてもよかった。
そこでは、その小説を書きあげるためにお世話になった人たちへのお礼を書いてるんだけど、素直な言葉で書かれていて、(自分がお礼を言われたわけでもないんだけど)うれしかった。
まじめな人なんだなぁと思った。
そうそう、書き始めた頃の小説(重力ピエロだったかな)に、ゴダールのことが書かれていたんだけど、自分にとってはゴダールってなにが面白いのか全然わかんない映画を作った人で、とにかく難解な作品を書く人だと思っていて、そのくせ丁寧なお礼のできる人。
作品の構成も、あっちこっちがリンクしていて、最後に綺麗に収まる。
一体どんな書き方をしているんだろうとそれを考えるのも楽しかったな。
以前は、SEとして働いていたというので、なんとなくわかったような感じもした。
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