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ムーン・パレス 438/438:ポール・オースター [Book]

後半に入ってからは一気に読み進んだ。
ジュリアン・バーバーがトマス・エフィングに変わるくだりが最高におもしろい。
完全に主人公のフォッグを喰ってるもんね。
そしてそのあとに登場するソロモン・バーバーの話もおかしい。
しかし、この物語に登場する男性はみんなどこかおかしくてどこか悲しい気がするのだが、それはなぜだろう?
ある日突然何かを偶然に手に入れ、そして、ある日なんの前触れもなしにそれを突然なくしてしまう。

このお話は、ラグーナ・ビーチにたどりついたフォッグが、スタートするところで終わる(7ページに書かれている通り)。
しかし、この時のフォッグの年は….えと、1965年にニューヨークにやってきたフォッグは18歳とあるから、生まれたのは1947年、…..この人はベビーブーマーだったのか?
ま、それはさておき、1972年1月6日にラグーナ・ビーチからスタートする時の年齢は25歳。
…ふぇ、なんだかエフィングやソロモンの話を聞いたので、もっと年を食ってるような感じがするけれど、ずいぶんと若い。
そんな若さで多くのことを経験して、彼がちょっとうらやましい。
それにしてもこんな本を僕はどうしてもっと若い時に読まなかったんだろう?
それが悔しい。

ところで、この小説は時間が詳しく書かれている。
たとえば、フォッグ一家がアメリカに移民してきたことも書かれていて(そこには入国審査官がFogelmanをFogに縮めてしまったことも書かれている)、もしかすると家族の歴史について書かれた小説なのかもしれないと思った。
フォッグの祖父や父親についての記述が長いしね。
というわけで、今度じっくりフォッグ家の歴史をまとめてみようかと思う。
うまくまとめられたら、ブログに発表するからね。
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